
遊びを中心にした幼稚園では、日々の活動がどのような学びにつながるのか、気になる方も少なくありません。
当園では、子どもが自分で感じ、選び、考え、試しながら育っていくことを大切にしています。
これは、子どもを自由に遊ばせて何もしないという意味ではありません。先生は教育的な意図を持って環境や素材を用意し、一人ひとりの興味と育ちを観察しながら、必要な働きかけを行います。
当園が重視するのは、結果よりも育つ過程
選ぶ
自分がやってみたい遊び、素材、関わり方を選ぶ
試す
まず動いてみて、うまくいかなければ別の方法を試す
考える
どうすればできるか、何が違うかを自分なりに考える
伝え合う
気づきやイメージを言葉や動きで友だちと共有する
この繰り返しの中で、問題を解く力、ことば、想像力、Other者と関わる力、自分で決めて動く力が、互いに結びつきながら育っていきます。
実際の子どもたちの姿から
築山あそびで育つ「挑戦する力」と「自信」
築山あそびでは、最初のころは途中で止まってしまう子どもの姿がありました。しかし、繰り返し遊ぶうちに、正面から踏ん張って登る、登りやすい場所を自分で探す、足の置き場を工夫するといった姿が見られるようになりました。
登れた友だちに拍手を送ったり、手を差し伸べたりする場面も増えています。自分が挑戦するだけでなく、仲間の挑戦を応援する気持ちも育っています。降り方も、恐る恐るだった姿から、滑り台のように楽しんで降りる姿へ変化しています。
胡蝶蘭の植え替えで育つ「感じる力」とことば
胡蝶蘭の植え替えでは、石を集める作業の中で、「丸いね」「これはかどがある」「重たい」「小さいね」と、子どもたちが自分の感覚を言葉にして伝え合う姿がありました。
これは、教えられた言葉を繰り返しているのではなく、実際に触れ、比べ、感じた経験から生まれたことばです。「水をあげたい」という声から、土を入れる人、水を運ぶ人という役割分担も自然に生まれました。最後には「いつ咲くのかな?」と、今だけでなく、これから先に思いを向ける姿も見られました。

木育・おもちゃを介した遊びで広がる「想像力」と関係性

木のおもちゃやさまざまな素材に触れる中で、子どもたちは形や手ざわり、音、動きの違いに気づき、自分なりの遊び方を見つけていきます。積む、並べる、組み合わせる、見立てるといった試行錯誤を重ねるうちに、一人の発見に友だちが関心を寄せ、遊びが自然に広がります。
おもちゃを介することで、「貸して」「一緒にやろう」「こうしてみよう」と言葉を交わしたり、互いの考えやペースを受け止めたりする場面が生まれます。
ここでは、想像力、観察する力、自分の考えを伝える力、相手の発想を受け入れる力、友だちと一緒に遊びをつくる力が育っています。
先生は、遊びを深い学びにつなげます
遊びを中心にする保育では、先生が前に立って全員へ同じ答えを教えるTimeは多くありません。その代わり、子どもが試したくなる環境を整え、表情、言葉、友だちとの関係を丁寧に見取ります。
必要に応じて素材や道具を追加したり、子どもの考えが深まるような問いかけを行ったりします。すぐに答えを渡さず、子ども自身が気づくまで待つこともあります。困っているときには、代わりにやってしまうのではなく、次の一歩を自分で考えられるように支えます。
私たちが大切にしている方針
- 座って一斉に学ぶTimeを、保育の中心に置かない
- できる、できないを競わせたり、測ったりすることを目的とした行事を行わない
- 一人ひとりのペースを尊重する
- 競い合うより、育ち合う環境をつくる
子どもは、教え込まれなくても育つ力を持っています。遊びは、ただの遊びではなく、深い学びの連続です。一人ひとりのペースで、自分から感じ、考え、試す経験を積み重ねることが、長く使える力につながると考えています。
園選びでは、子どもの過ごし方を見てみませんか
幼稚園・保育園という種類だけで、日々の活動や先生の関わり方が決まるわけではありません。当園では、木のおもちゃや素材、園庭などの環境を通して、子どもが自分から動き出すきっかけを大切にしています。
見学の際は、子どもが何を選んでいるか、うまくいかないときにどんな工夫をしているか、先生がどう関わっているかに目を向けてみてください。ご家庭が大切にしたいことと、お子様に合う環境を一緒に考えましょう。
「やってみたい」が動き出す場所へ
園内の見学とおもちゃ美術館でのあそびを通して、園の雰囲気を感じていただけます。

